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従業員は何故退職するのか?

ここ最近、お客様先の社員が退職するという話がちらほら出ております。

森林組合などに代表される林業事業体についても、森林施業プランナーと呼ばれる企画・管理職の退職が相次ぐ(しかも、他業種への転職、、、)など、業界としても向き合わなければならない深刻な課題となっています。

そんな背景もあってか、最近私宛にご依頼頂く研修やセミナー、コンサルティングのテーマが、「どうやって従業員の離職率を低下させると良いか」という話が多くなってきました。
(本音で申し上げますと、研修やセミナーで従業員の離職率を下げることはできませんが、、、)

さて、そんな状況下にあるわけですが、そもそもの話「従業員は何故辞めてしまうのか?」について、どこまで経営者が理解しているのか?常々私は疑問に感じています。

愛知県で、林業に限らず、様々な企業にヒアリングしたところ、

「自動車関連企業の方がお給料が良いので、そっちに人が取られてしまう」

という言葉に集約しているような印象を受けます。
では、本当に「待遇面」の問題が中心なのでしょうか・・・???

従業員が退職を決意する際、間違いなく全ての方は、

「社長(上司)に失望して辞める」

となります。

では、何に失望したのか?と問われると、

「社長が描くビジョン(将来像)に失望した」

というケースがほとんどになります(私の経験則上、9割はこのケースです)。

そうすると、従業員が辞めない会社づくりの第一歩としては、以下3点を整えることが重要になってくるワケです。

・会社が目指す姿を具体的に示す(≒ビジョンを示す)
・会社のあるべき姿や大事にしていることを具体的にする(≒ミッション、ビジョン)
・社長がちゃんとそれらを守っている、大事にしている

参考:コーチングファームジャパン社 チームビルディング養成講座テキスト

一方、色々な経営の本とかで「ビジョンが大事だ」「ミッションが」「バリューが」と書かれていますが、正直よく解りませんよね(~_~;)

カタカナ(横文字)は言葉の解釈や定義の範囲が広すぎて、多分に揺らぎがありますので、私はお客様先で極力使用しないようにしています。

私なりの言葉でビジョン・ミッション・バリューを表現すると、

ビジョン:3年後、5年後に会社をどういう姿、状態に持っていきたいですか?

ミッション:お客様から何を評価されたいですか?どんな存在と認められたいですか?

バリュー:そのために、会社が大事にすることは何ですか?


となります(めっちゃ噛み砕いてて異論もあるかと思いますが、これぐらい具体的にしないと伝わらないと思います)。

さて、ここでよくある話「経営理念は重要です!」という、経営コンサルタントであれば一度は口にしたことがある言葉ですが、実は、私は組織づくりにおいて「経営理念」を重視しておりません。

もちろん、経営理念は重要です。

誤解を恐れずに言うと、経営理念で示される言葉自体重要ではなく、経営理念=文化や社風、とした場合、何を目指しているか?ということが重要になる、ということを言いたいのです。

なので、「経営理念」を唱和していたとすると、すぐ辞めるように助言しています。
経営理念の唱和、という活動は「形になった文字の押しつけ」でしかありませんからね。


当社の場合、毎月の会議で社員に向けて、経営理念に込められた想いを伝えるようにしています。

ちゃんと想いを伝えることで、結果的に「ミッション」や「バリュー」の浸透へと繋がり、より強い会社になっていく、従業員にとって将来に失望しない会社になっていく、そんな風に思っています。

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