この穴はなんだ??
街を歩いていると写真のような擁壁が色々なところにあります。
これは高低差のある敷地の土を抑える役割を持っていて、街づくりには欠かせない物なのです。
そして写真をよーく見てみてください。何やら穴のようなものが開いていますね。
これは「水抜き穴」と言い、擁壁で支えている土地の水を抜き、崩壊を予防するためにあります。
お庭や公園、駐車場等の土や砂利を想像してみてください。雨が降って地中へ水分が吸収されるとその吸収した重量の分だけ土や土地の重さが増えます。
もともと擁壁は土の重さや建物の重さなどの荷重を想定している為、ちょっとやそっとの事ではびくともしませんが、長い年月をかけて許容できないほどの重量を支え続けると、割れる、崩れるといった事が起きてしまいます。
そうならないために、水抜き穴を設け土に染みた水が排水されるような仕組みになっているのです。
このように大事な役割を持っている水抜き穴だからこそ定期的なメンテナンスが必要です。
この穴に空き缶やペットボトルを入っていると適切に排水されない恐れがあります。草木が生い茂り、穴が埋まってしまっても同様です。
(草やゴミが詰まっている水抜き穴は意外とそこら中にあります。。。)
通学路や公園、住宅街等どこにでもある擁壁だからこそ、災害が起きる前に予防する必要があります。
もし水抜き穴が適切に機能していない擁壁を見つけた際は、清掃したりメンテナンスする必要がありますので、管轄の市役所等へ相談しましょう。
森 友梨奈