新型コロナウィルスの対応から見るリーダーシップの難しさ
今年の2月ごろから世界的に大きな問題となっている新型コロナウィルス、
私自身、4月ごろには落ち着いているだろうと甘く考えていました。
このところのニュースなどを見ていますと、事態は沈静化に向かっているというより、極めて危機的な状況に向かっているように感じてしまいます。
危機が長引いてくると、世間的には
「先が見えない」
という不安から、様々な風説が流れ、SNSが発展している現在、
とてつもない勢いで情報が飛び交っていきます。
新型コロナウィルスの政府対応についても、様々な批判が飛び交っており、
特に「マスク」についての批判がかなり強まっており、
連日のニュースで目にしない日は無いぐらいの状況になってきました。
そんな中、マスク購入の是非についてはともかく、
マスク購入の意図について、どこまで国民に伝わっているのでしょう?
新型コロナウィルス感染症対策本部公表資料を見ると、
「需給両面からの総合的なマスク対策」
と書かれています。
つまり、需要面だけではなく、供給面も含めた支援を行っている、ということが示されています。
支援内容を見ると、
【まず、介護施設や障害者施設、保育所等、今般の学校休業に伴う放課 後児童クラブなどの現場におけるマスク不足の解消を図るため、再利 用可能な布製マスクを、国が一括して 2,000 万枚購入し、地方公共団 体の協力も得つつ、介護施設等に少なくとも1人1枚は行きわたるよ う、十分な量を緊急に配布する。 同時に、医療機関向けのマスクについて、国内メーカーに増産を要請 するとともに、海外からの輸入を拡大することにより、まず、1,500 万 枚を国が購入して確保し、地方公共団体などを経由して、必要な医療機 関に対しマスクの優先配布を行う。こうした取組とあわせ、地方公共団 体からの要請に基づき、メーカーと卸業者により医療機関向けのマス クの優先配布を行う仕組みを継続することで、マスク不足によって医 療現場に支障が生じないよう万全を期す。 さらに、マスクメーカーに対する更なる増産支援(補助率:中小企業 3/4、大企業・中堅企業2/3)も行い、国内市場へのマスク供給量 の一層の積み増しを図る。 】
とあり、生産者向けの支援としてマスクを国が購入したことが解ります。
私の予想ですが、増産体制を構築するための設備投資等に補助金を投与し、
生産転用(補助金を投与した設備は原則商品として販売できない為、商売に使うための手続き)前の設備で製造したマスクを国が購入し、
配布するという変則的な流れになったのかな?なんて、予想しています。
じゃないと、こんな変な流れになりませんからね(;^_^A
という、批判めいた内容の投稿が出回っていますが、
この辺りはインターネットで調べれば、偏った批判だとすぐ解ります。
日本も休業補償は助成金で対応していますし(賃金の50%~90%)、
金融機関がすさまじい勢いで運転資金対策融資を実行しています。
対策骨子からは、個人向け小口資金の貸し付けも設定されていますし、
決して何もしていない、無能政権では無いと思うのですが、、、
(別に、特定政権の肩を持っているわけではなく、あくまで客観的に、です。)
さて、それなりに対応を行い、景気対策も個人所得対策も行っているにもかかわらず、日に日に批判が高まっている状況ですが、
安倍総理(+対策委員メンバー)の情報発信方法に問題があったのかな?と感じています。
言い換えると、
「強いメッセージを伝えるべき時に伝える」
「大事なことはしっかりと説明する」
という部分が不足しているように感じました。
答弁を見ていても、同じトーンで淡々と書類を読み上げるだけですし、
マスクについても結論ありきでその過程が見えてこない、、、
だから、その結論を不安に思い、マスコミや世間が批判する、
そういう流れができてしまっているように感じます。
企業の中でもありますよね、こういうこと。
社長が突然
「○○をやるぞ!」
と言い、社員は不安・混乱し、妙な噂が流れる、、、
「総理のリーダーシップが足りない」
とはよく聞く批判ですが、
私は「伝える力」で問題になってしまったのかな?なんて感じました。