組織内で起こる不正は防げるか
今年度の事業での出張は完了しましたが、次年度事業での出張はまだまだ続きます。
今年度から引き続き、というのもいくつかあり、内容もどんどん複雑化していくので、私としても頭の疲労感が半端なくなってきました^^;
さて、ここ最近、コンサルティング先や研修先などで、
「組織内で発生する不正はどうやって防げば良いですか?」
「現場の担当者が問題をよく隠すので、どうやってそれを防げば良いか解らない」
といった話がとても増えています。
年度末、期末ということもあり、業務の締め・監査などが行われていく中で、こういった悩みに直面する担当者が多いのかもしれませんね。
こういう相談を受けた場合、皆さまならどう対応しますか?
「コンプライアンス意識が低いから、しっかりと指導して意識を改善しなければならない!」
「内部統制を強化して、不正が起こらない仕組みを作れば良い」
「管理者の管理体制を強化して、問題を未然に防ぐことができるよう、チェックできる体制を整えるべきだ!」
などなど、、、色々な意見があると思います。
勿論、どれも間違いでは無いのですが、ただでさえ一人当たりの負担が大きい中小企業が、これら対策を実施することで、どこまで成果を挙げられるのか、、、
担当者として携わっている方でしたら、特に痛感している問題ですよね(^_^;)
私が深く携わっている森林組合の場合、理事・監事といった役員方(=出資者)に対しての説明責任もあり、明確かつ具体的な対策を立案しなければならないということもあり、かなりプレッシャーのかかる問題だったりします。
で、私はこういった相談を受けた場合に、組織づくりの3要素からアプローチを行うようにしています。
例えば内部統制面が必要、ルールや仕組みが必要、というのは組織力面で問題を解決すべきだと主張していることになります。
では、人材力面に目を向けるとどうでしょう?
・そもそも何が問題なのか理解していない
・問題が発生した時にどうするべきかの判断ができない
・問題を問題と思っていない
・意図的に問題を起こしている
などなど、、、様々な側面から不正の原因を探ることができますね( ´∀`)
次に、関係力面の一例を挙げると、
・問題が発生した場合に、誰にも相談できない
・相談すると怒られるという恐怖感がある
・誰も責任を取ってくれないと感じている
なんかが挙げられると思います。
他にも組織ごとに色々な原因、背景が考えられると思いますので、これが全てだとは思いません。
ただし、ここで考えなければならないのは、人材力や関係力の問題で生じている組織の不正や問題を、内部統制・仕組み・ルール・監視などで解決できるのか?ということです。
本質的な面から問題を解決しようとするのであれば、それでは不十分だということが、この一例からも解るのではないでしょうか?
組織の規模が大きくなるにつれ、仕組み・ルールが重要になっていきます。それと同時に、組織の生産性や効率というものも追求していく必要があります。
多くの場合、ルールが生産性や効率を落とすだけで、組織内で効果的に運用できていないというのは、こういった背景があるというワケです。
もし、このような悩みに直面しているようでしたら、こんな観点からのアプローチも参考にしてみて下さいね\(^-^)/