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「目から鱗が落ちる」の意味を考える

速水林業様の所有林、映画Wood JOBの撮影地になったりもしています。

9月最終週の3日間、三重県尾鷲地域で林業塾2019を受講してきました。
林業塾では、日本の林業界で最も有名な速水林業様が全般的に関わっており、本当に学びの深い3日間だったと改めて感じます。

特に、目標林型・作業システムや木材の販売に関する工夫などは、私自身「業界の慣習・常識に縛られていたなぁ、、、」と反省するほど革新的で、まさしく「目から鱗が落ちた」という想いをしました。

経営コンサルタントとして反省する3日間です。

尾鷲檜の通し柱、無節で美しいですね!

改めて、経営コンサルタントという職業の者がお客様に何を提供しているのか、考えました。

形の無いサービスですので、海千山千ブローカーみたいな人もいたり、神がかり的に企業再生を手がけたり、多くの「自称コンサルタント」がいる世界です。
その中で「成果を残すことができる」という点においては、明暗がくっきりとわかれているのかな?と思っています。

もっとハッキリと言うと、「成果に結びつけ、役に立っているコンサルタントってどのくらいいるんだろう???」ということです。

速水林業様の山は、針葉樹(ヒノキ)単層林ではなく、
下層植生の豊かな複層林施業を手がけている点が強く印象に残りました。
これは「多様性を受け止める」と言っても良いかと思います。

少なからず経営コンサルタントに仕事を依頼する企業は、何かしら上手くいっていない、経営課題があると感じ、依頼するのではないでしょうか。
そして、依頼を受けて、経営コンサルタントは何かしらのサービスを提供する、という流れになるかと思います。

そういった中で、私は経営コンサルタントがサービスを提供する際に重要な事は、「目から鱗を落とすこと」なのではないかと考えます。

具体的に言うと、

今まで上手くいっていない ⇒ 今までのやり方では上手くいかない

という仕組みがある中で、上手くいくようにするためには、

今まで上手くいってない ⇒ 上手くいくようにやり方・仕組みを変える

という事が必要になると言うことです。

そうすると、次に壁として突き当たるのが

「今までのやり方を変えたくない」
「今までのやり方の何が悪かったのか、解らない」
「外部から来た人にはこのやり方(工夫の積み重ね)は理解できない」


と否定されることになります。

ここで、社内にいる人たちが仕事を変えられない一番の原因になるのが

メンタルモデル

になります。

メンタルモデルとは、思い込み・価値観・社内の伝統・執着・好き嫌い等、、、

簡単に言うと「やりたくない理由」を指します。

経営コンサルタントという立場では、やりたくない⇒やらせる、という強制力をもって変革するというのがとても難しかったりします。
(別の会社で成功した方がコンサルになる社長系コンサルや、トヨタ自動車などで改善を手がけたコンサルが躓くのはこの辺りのギャップかな?なんて思います。自社なら強制力を働かせる事ができますからね(^0^;))

さて、本題に入りますが、メンタルモデルを壊す(リストラクチュアリング)するには何が重要になるかというと、

物事の見方、考え方、捉え方、価値観の根底になるものを変える

ということになるのかな?と思います。

今回私が林業塾2019で学んだケースとしては、木材価格はA材⇒B材⇒C材⇒D材と価格が落ちていく、と言う業界の慣習に縛られていたのですが、C材用途でしか使えないような木材がA材の数倍の価値を工夫次第で実現することができる、といったことです。

昨日実施した企業様でのコンサルティングにおいても、「人手が足りない」という問題ばかりにフォーカスしてしまい、「人手が足りない」という問題を通じて本質的に何を解決しなければならないのか?という根本にある問題が見えなくなっていた(=メンタルモデル的には、人手が足りないから全ての問題を解決できない、と言う思い込みになっていた)、というケースもありました。

私は少なくとも林業界において異端の存在だと思いますし、恐らく多くの経営コンサルタントは、サービスを提供するお客様先の業界において「外部」と捉えられると思います。

そういった存在の役割・価値、というのは、「新しい目線」から「既存の価値観を壊す」ことを通じて、「新しい価値を創造する」になるんだ、と捉えて頂けると、企業とコンサルタントの間でより良い関係が築けるのかな?なんて思います。

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